ミーティング矢本の流儀BLOG

退職を考えている人が見せる「事前サイン7つ」(ミーティング視点)

「ちょっとお話があります」と期待の部下に言われたらあなたはどう感じますか?

普通のサラリーマンから取締役まで経験し、自分自身、同僚、部下、様々な退職を見てきた僕の体験からいえば、、この嫌な予感(退職話)がしますよね?

(本当に「ちょっとお話」レベルであることは少ない)

こんにちは。ミーティングコンサルタントの矢本です。今回のブログは大切なスタッフの退職問題について。

社員であれ、アルバイトであれ、ようやく育ってきた、または戦力になっているスタッフが退職するのは悲しい事です。

ましてや中小企業で新たに人を採用するとなれば、求人広告、面接、入社後に育てる現場、一連の活動に「コスト」も「時間」も膨大に必要となります。

とは言っても、退職の意思を固めて話を持ってきた時には、ほぼ手遅れ。

「誰も退職しない」ことが単純にいいとは思いませんが、この労力を無駄に繰り返さない方がいいのも事実。

そうならないためには?

退職を検討している社員が必ず(無意識に)見せる事前サインを見逃さず、対応していくことが大切です。

「何の前触れもなく、突然退職したいと言ってきた」そう話すリーダーもいますが、僕の経験上、そんなことはありません。

正確には部下の退職前の「事前サイン」に気づいていないか、または退職の前触れに気づいていた周りのスタッフからあなたへ情報が集まってこなかったか、のどちらかです。

という僕自身も過去に自分の組織では採用後3年内での離職率50%でした。採用→教育→退職の悪循環を変えていきたいと考え「50→10%へ改善」したときの経験、そして今もクライアント先によっては「離職率」をプロジェクトテーマに改善サポートさせていただいている実績があります。

この経験から退職前の「事前サイン」の見つけるポイント、そして「対処法」をお伝えします。

もちろん、このサインを見せた=退職検討中、という訳ではありません。

しかし、いくつかのパターンを知っておくことで早めに対応・事前防止することでもできるはずです。

【ミーティングや会議中に見えるサイン】

1、発言に変化が見られる

仕事で何かの問題を抱えモチベーションが下がっていたり、他社への転職を考えているスタッフは公での発言も消極的になる傾向があります。

また、逆もあります。元々消極的だった人が(退職を決めて吹っ切れたことにより)不満を言うのをやめて、積極的な発言が増える場合も。

2、部下指導やマニュアル作成のアイデアに積極的

今まで自分の時間を奪われるマニュアルや教育系の提案に消極的だった人が、急に前向きになるのも一つの兆しです。自分がスムーズに辞めていくために必要な動きとして前向きになる可能性があります。

3、長期的に取り組む仕事、新しい仕事を避けたがる

責任感の強い人に出る傾向です。安易に受けて途中で放り出したくないという気持ちや退職が近い場合、受けた仕事をいずれ他の誰かに渡さないといけない後ろめたさによるものです。

4、社内グループチャットなどで返信の仕方に変化が見られる

社内のコミュニケーションツールなどで、投稿内容を見るタイミングが遅い、または「いいね」などの単純な返信も遅くなる。会話の変化と同じように投稿内容に変化を感じるなどもサインの一部です。

5、休憩中などに孤立している

ミーティング・会議の間の休憩などで1人でいるシーンが増えている。誰とも話さずスマホをずっと触っている。ランチも1人行動が増えたなどのケース。

【普段の様子で見えるサイン】

6、退社時間が早くなった

転職活動をしていたり、フリーに備えて資格などの勉強に充てるなど、仕事以外の時間を増やしているケースは兆候の一つである可能性があります。

7、外見がおとなしめに変わってきた

単なるイメチェンなら良いのですが、転職の面接に備えて髪型・服装などに変化(おとなしめに変わる)が見られるケースもあります。

その他

「就業規則について聞いてくる」「机を整理し始めた」などはすでに転職先が決まった場合に見受けられるかなり事が進んだ状態の可能性があります。

「退職するかもサイン」に気がついた時はどう対処法する?

まずコミュニケーション

最初から「退職とか考えてないよね?」と自分都合の質問をストレートに聞いても部下も警戒します。ここでは部下の困っていることがあればサポートしたいという部下視点で「最近どう?」「何か困っていることない?」とライトに投げかけていくのが理想です。

ただし、周りに人がいる、または立ち話だと「特にないです」で早々に終わってしまう場合もあるので、座って落ち着いて話せる場所がいいですね。コーヒーでも飲みながら。

何よりも「部下が話しやすい環境」を作ることが大切。

(他社へ転職の話が進んでいる場合)

不満解決のサポートをして今の会社での希望を創る

転職にも必ず不安やリスクはあります。

しかし、今の会社で不満がある、または今の会社の未来に希望を持てないから、リスクを背負って退職するのです。

「今の業務内容が不満なのか?」「給与や待遇面なのか?」「労働時間が長いことなのか?」「休みが少ないことなのか?」「自分がここで成長する道筋が見えていないのか?」「会社や個人としての将来性なのか?」

不満や不安は個人によって違うでしょう。だからこそ、本人の悩みや不安を理解して、その解決のサポートをしてあげることで「今の会社での未来に希望」を持ってもらうことができるのです。

もちろん待遇面など個人の一存ですぐに解決できないこともあると思います。そんな場合はどう働いていけば、その希望が叶うのか?具体的なステップをアドバイスしたり、一緒に考えてあげることが重要です。

もし、部下との関係性がよくない場合は?
自分以外の仲間で心を開く適任者が他にいる場合はその人に相談して、協力を仰ぐのも方法の一つです。目的は単に話すことではなく、悩みを聞き出し解決して離職を未然に防ぐことですから。

(深刻な状況になる前にできることは?)

サインに気づく自分以外のアンテナを増やす

自分1人で見ていくことには限界があります。

「〇〇さん、最近様子が変なんです」と気軽に相談してくる雰囲気や関係性を周りの部下と築いて、自分以外のアンテナを増やしておくこと。たくさんのアンテナを持っておけば、早い段階で本人のサインに気づき対応できることで退職を防ぐことは可能になります。

新しく採用したスタッフが退職者レベルまで育つのは時間も労力もかかります。つまり組織のレベルは一旦、後退します。

そうならないためには普段からコミュニケーションをとっておくことが1番大切。でも、難しい時は今回紹介した事前サインに早めに気づき対応することで防ぐことは次に大切。

それがきっと働いている人、お客様、会社のためになるはずです。

【今回の質問】

あなたが気づく退職者のサインは何ですか?

 

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