先週は私塾の「リーダー塾」4期生の3回目でした。
北は北海道、南は九州まで全国から集合してくれた4期生
今回の3回目のテーマが「目標のつくり方」。
「自分たちの会社はどこに向かっているのか?」
「自分たちの仕事にどんな価値があり、どうれだけ重要か?」
価値観の異なるメンバーの多くがこのことを理解して、モチベーション高く仕事をするポイントの一つにこの「目標設定」があります。
目標の話をすると
「目標は数字だけでいいのか?」
「目標は予算(必達目標)と連動させるのか、別物なのか?」
「達成率はどう評価に反映させるとよいのか?」
「そもそも目標は高いほうがいいのか? 達成しやすい低い方がいいのか?」
などなど…こんな質問をよく頂きます。
今回の塾でもこういったことに答えていきながら、実際につくり方をワークで体験してもらいました。
僕の言う目標は単に数字(売上・利益・お客様の数・商品の販売数)だけのことを言っているのではないですよ。
経営者は数字で物事を見ますが、スタッフは数字で見る人が基本少ない。
だから「どんな会社(お店)を目指すのか?」という数字以外の目標も実はすごく大切。
長年お付き合いしているクライアントさんや何度も通ってくれている塾生さんはわかりますよね?
この部分の詳細はまた今後のブログで。
で、今日のブログでは単純に
「目標は高い方がいいのか? 達成しやすい低めの方がいいのか?」
の基本的な質問について書いてみますね。
それぞれメリット・デメリットを説明すると
【低め(達成しやすい)目標のメリット】
達成率が高いので達成しやすいので頑張りやすい。
達成したらモチベーションが上がる。
小さな成功体験を積んでいける。
【デメリット】
現状維持をベースにできるので新しいことへのチャレンジが起きにくい(結果、現状維持)。
設定段階で経営側と合意が難しい(かも)。
【ストレッチした高い目標のメリット】
現状維持のままでは達成しにくいので、新しいチャレンジが生まれやすい。
「達成率」ではなく「成長率」で考えれば、こっちのほうが進化できる可能性が高い。
【デメリット】
未達成の可能性も高く、未達成が当たり前の文化になる可能性がある。
目標が高すぎると感じて目指すモチベーションが下がる。
それぞれメリット・デメリットがあるので現状の組織文化や成長性を考えて、僕もクライアント先では使い分けています。
数字のことで言えば「必達予算」(固い数字)と「チャレンジ目標」は分けて考えたほうが成果が出やすいと思っています。
長く勤めているスタッフや責任感の強すぎるスタッフは予算を高く設定したがらないし、
必達という条件付きだとどうしても高い目標にはなりにくい。
「でも予算は理解して達成して欲しいしチャレンジもして欲しい!」そんな場合は「必達成予算〇億~チャレンジ目標〇億」
こんなゾーンでの目標設定をクライアント先でお勧めしていますし、達成率も満足度もお互い高い。
でも、もし一般論でどっちだけを勧めるなら??
僕は基本毎年何かしらチャレンジをしたほうがいいと思っているので
学生の部活に例えてみましょう。
低めの目標「県大会出場」を目指すのと、高めの目標「全国大会出場(県1位)」を目指すのでは
・練習の量、質は変わってくると思いませんか?
・結果的にどっちを目指して練習したほうが伸びると思いますか?
・さらに言えば、10年前と全く同じ練習をして勝てると思いますか?
なので僕の答えは一度「高い目標で考えてみる」を勧めます。
本来、社員は新しいチャレンジ(変えていくこと)を基本嫌がります。
僕も昔はできないサラリーマンだったので、この気持ちは分かります。
そもそも人間は大きな不満がない限り、変化を嫌い習慣的な現状維持意識(リスクを嫌う)が働くもの。
例えば会社からの帰り道、歯ブラシを持つ手…そういう慣れ親しんだ習慣を積極的に変えている人は少ないですもんね。
でも、僕たちビジネスにおいてこの現状維持意識が強く働き、チャレンジ(創意工夫)がなくなることは問題だと思う。
だって、これで完璧!はなく、常に進化させていくものだと思うし、これだけ変化の早いこの時代、同じことを何年も続けて上手くいくはずがない。
そして周りもみんな頑張っている。
だから同じことを何年もやっていたのでは「現状維持」ではなく「退化」に見えます。
お客様から見ればどの会社(お店)を選ぶか?は「絶対評価」ではなく「相対評価」です。
周りが頑張って良くなっていく中で、何も変わらない会社が「良くなっている」とは見えないし、思われません。
と思いませんか?
特に上手くいかない時は「現状の方法を見直すサイン」
いい時は同じ方法をやりたくなるのはわかります。
でも、うまくいかなくなったら、どうあっても見直すサイン。
裏を返せばピンチはチャンス、成長できるチャンスです。
でも、なぜか毎年ジリ貧になっている会社に限って「言い訳」しながら、同じことを繰り返している傾向が高い。
逆に凄い勢いで進化している会社は毎年どんどんチャレンジしている。
チャレンジが当たり前の文化になる。
良い時でも数年先を見て、早め早めにチャレンジしていくのでどんどん先に行っている。
そんな循環が生まれてきます。
ただ…
僕が気をつけているのは数字だけの目標を毎年毎年単純に上げていかないこと(ビジョンやミッションを十分に共有できていない会社は特に)。
そればかりだと社員は「いつまで続くんだよ…」と(終わりのない毎年の短距離走の繰り返しに)だんだん疲弊して退職していく可能性が高いですから。
最初の数年はいいんですけどね。
もしやるなら、
ビジョンやミッションをしっかり共有する
(何に為にこの数字を目指すのか?達成できたらどんないいことがあるのか?)。
数字成長と評価制度を連動させる。
その社風にあった人材採用と社内での教育制度を変えていく。
目標に数字以外のほかの指標を同時に入れる…などなど。
スタッフの疲弊感、マンネリ化を改善する様々な工夫が大切です。
考えてみるだけで価値はある
結果、目標を達成したかどうかも大切ですが、常に時代に合わせて取り組み方や商品を進化させていくことが僕は一番大切だと思っています。
そのための視点として、目標を高く設定して考えてみる。
実際に高い目標にするかどうかは別としても、考えてみるだけでも視点は変わります。
例えば
「10倍高くてもお客様に喜んで買ってもらうためには、どう変えていけば良いのか?」
「今までの2倍のお客様に購入してもらうための体制作りとは?」
と考えてみる。
ほんの一例ですが、普通の考えから外してみることで今までにない新しい視点やアイデアが生まれますよね?
既存の考えから脱却するためにストレッチした目標設定で一度考えてみる、これがお勧めです。
【今日の質問】
ストレッチした高い目標で考えてみるとどうなりますか?
【矢本塾について】
●リーダー塾(5回コース)4期【受付終了】
内容:ミーティング術&周りの力を引き出すリーダー術
●ミーティング熟(3回)コース5期 2017年5月スタート
(5/17 6/14 7/12 正式募集開始は後日)
内容:価値観の異なる集団をまとめるミーティングスキルの基本コース
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